ラウンジで初めてバイトしたときはただでお酒を飲んで相槌を打ってこんなに給与もらえるのかと驚いた

失恋し精神的に疲れていた時期で、時間だけはあったので考える時間を減らすためにバイトを探していたところ見つけた。

初心者歓迎で週一でも可能とのことで体験に行ったところママさんもチーママも優しく、時給も普通のバイトより高いので始めた。

良かったことは気配り上手になること。

灰皿が綺麗になっているか、タバコの火をつけるタイミングではないかなど周りを見るようになったので、特に男友達とご飯に行ったときは気が利くねと褒めてもらえたこともあった。
 

あとは想像していたより従業員同士の仲が良かったこと。

ノルマがない店だったのでギスギスした雰囲気も全くなく、かといって慣れ合いのような関係でもなく淡々と過ごすことができて快適だった。
 

初めて体験に行って給料をもらった時はただでお酒を飲んで相槌を打ってこんなにもらえるのかと驚いた。

日中は会社員で金にもならないおっさんの会話に費やしていた時間は何なんだろうと思った。
 

また会員制の店だったのでそこまでマナーの悪いお客さんもおらず居心地は割とよかった。

普段行けないような高級寿司屋に連れて行ってもらったことも嬉しかった。
 

同年代の同じ夜の仕事をしている子もいて心強くて知らない世界にきた不安と期待でいっぱいだった。

 
嫌だったことはアフターに行った帰りのタクシーで執拗に身体を触られたこと。

言葉も今ではセクハラだろうと思うが、タクシーの運転手も当たり前ですが見て見ぬふりで気持ち悪くて家からすごく遠くに下ろしてもらい歩いて帰った。
 

もちろん誰にも吐露できず、タクシーがずっと苦手のままで後悔している。

ちなみにその日をきっかけに辞めたのでママさんには申し訳なく思っている。
 

最近はme too活動で声を上げる人も沢山いて、良い時代になってきたなと思うが水商売の人間にも感情があることを忘れているおじさんは多いのではないか。

水商売をしているんだからそれぐらいのリスクはあるだろうと暗に聞いたこともある。
 

客商売全般に言えることであるが、サービスと対価は対等であるということをもっと認識すべきだと感じる。

働く側もサービスを受ける側も、もっと相手に思いやりをもってほしい。
 

水商売はきっとこれからもあり続けるだろう。

それがより良い形であれば良いなと経験者として思う。

 
良かったことと嫌だったことは半々だけど経験してよかったと思う。

通う人の気持ちも少しわかるし、何より気遣いが自然と出来るようになる。
 

あとママさんはおおむね優しい人が多いし、つらい事があったら相談していいと思う。

私は相談できなかったが自分がママであれば従業員の女の子には頼ってほしいと思うし、何よりもお店が長く続いていく最大の秘訣だと思っている。
 

あとは嫌なこともあるけど割り切れるメンタルがすごく大事なので鈍感力を持っていてほしい。