キャバ嬢の仕事の一つに、ヘルプと呼ばれる業務があるのはご存知ですか?
ヘルプは、指名されている女の子が複数の指名客のテーブルを回る間や、同伴出勤の後にドレスに着替えている間など、戻ってくるまで代わりに接客をする役割のことをいいます。
まだ指名のお客さんが少ないキャバ嬢や、キャバ嬢になって間もない新人キャバ嬢が、だいたいヘルプという役割を任されることが多いです。
キャバ嬢を始めてしばらくの間は、指名のお客さんが少ないためにヘルプはやらなくてはならない業務になってくるのですが、自分の指名のお客さんじゃないから気楽だ、簡単だと思っていると危ないかもしれません。
なぜなら、ヘルプにはヘルプのルールやマナーが存在するからです。
これを守って仕事をこなさないと、お店の中で浮いたり信用を失った結果、クビになってしまうかも知れない厳しいルールなんです。
そこで今回はキャバ嬢を始める前に知るべき具体的なヘルプの役割や、守るべき暗黙のルールをご紹介します。
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キャバクラのヘルプって何するの?
キャバクラのヘルプとは、基本的に指名されている女の子が席を外している間、女の子が戻ってくるまでのつなぎ役の役目のことを言います。
なので、ヘルプをしている間は、指名されているキャストさんが仕事をしやすいようにサポートする必要があります。
具体的に何をするのかを説明していきましょう!
1.お酒を作ったりタバコに火をつけたりする
普通にキャバ嬢として接客している時と同じように、お客さんのグラスが空になるより先に声をかけてお酒を作ったり、タバコに火をつけたりといった基本的に行われる接客をしましょう。
お客さんのグラスに水滴がついていればハンカチで拭いたり、お手洗いに立った時はおしぼりを新しいものにしましょう。
灰皿の吸い殻が溜まると見栄えが悪いので、基本的に2本溜まったら灰皿を交換すると良いでしょう。
交換する時は古い灰皿の上に新しい灰皿を被せて取り替えると、灰が飛び散らなくて済み、動作がスマートなのでオススメです。
ちなみにヘルプで席についている時には、たとえお客さんが良いと言ったとしても煙草を吸うのは個人的にナシだと思います。
お客さんって、結構言うことがコロコロ変わるんですよ。
その場では吸って良いよって言っておいて、後で指名の女の子に「勝手に吸い出して参ったよ〜」なんて告げ口するみたいに言う人もいるので、真に受けない方がいいです。
2.ちゃんと挨拶をしてお喋りする
ヘルプに着く時は、自分の名前を言ってテーブルにつきまます。
その時、自分の名刺を渡してはいけないので気をつけましょう。
ヘルプを頼む立場の時は、ついてくれる女の子を指名のお客さんに紹介しましょう。
ヘルプの女の子に、お客さんの名前を口にして紹介してあげると席を外している間、ヘルプの女の子が仕事をしやすくなります。
ヘルプについてくれる女の子に、ヘルプについてくれて当たり前だという態度をするのはよくありません。
指名の女の子の前にいないと、マナーが悪くなる男性もいるので、感謝の気持ちを表現することで貴方のためにちゃんとヘルプをしようと思ってもらえます。
「ありがとう」という気持ちを持つことは大事だと思います。
そういう姿勢を見せることで、お客さんも好感を抱いてくれる筈です。
続いて、ヘルプの時の会話ですが、次のようなトークがおススメです。
お客さんが指名しているキャバ嬢を褒める
指名している女の子のことを褒めるのは鉄板のトーク法です。
誰も傷つけることのないトークですし、指名の女の子からも喜ばれます。
ただ、注意した方がいいポイントが一つ。
褒めようとするあまり、指名の女の子のプライベートを話すのは辞めましょう。
「土曜日はいつもジムに行ってるなんて尊敬しますよね〜」って指名嬢を褒めるつもりで言った発言が、指名のお客さんには土曜日は仕事があるからといってお誘いを断っていたりする場合、揉めごとの引き金になるおそれがあります。
当たり障りのない話をする
「最近映画観ました?」とか、「最近ラーメンにハマってるんですよ、豚骨系でおススメってありますか?」とか、当たり障りなく、お客さんから教えて貰うように仕向けるトークは場が持つのでおススメです。
話が広がりそうな質問を、複数ストックしておくとそれだけ場が持ちます。
3.指名されている女の子がいつ戻ってくるかを把握する
ヘルプに着く前に、把握しておいた方がいいことといえば、ヘルプに着いた時間と、女の子の指名が何本被っているのかを把握しておくといいと思います。
理由は、お客さんは指名の女の子と話すためにお店に来ているから。
1時間数千円のテーブル代金がかかることを考えたら指名の女の子がいつテーブルに戻ってくるのかを気にしてしまうのは当然ですよね。
ヘルプについた時間や、その子の指名被りの卓本数を把握しておけば、指名の女の子がいつテーブルに戻ってくるかをなんとなく予想することが出来ます。
キャバクラでは、ボーイをオーダー以外の用事で呼び止めるのはあまり推奨されていません。
だいたいのキャバクラは、働いているボーイの数もそんなに多くないんです。
オーダー以外の用事で呼び止める卓が多いと、オーダーをしたい時にボーイが捕まらない…なんてことになるので、なるべく気をつけましょう。
ヘルプが守るべき暗黙のルールって?
ヘルプをする上で守らなくてはいけない暗黙のルールがあります。
ヘルプは、指名している女の子の代わりに接客をするので、普通のフリーのお客さんと同じように接客をする訳にはいきません。
続いて、守るべき暗黙のルールを7つご紹介します。
ルール1 名刺を渡してはいけない
さっきも言ったように、ヘルプはあくまで指名の女の子がテーブルに戻ってくるまでのつなぎの役割なんです。
フリーのお客さんとは違うので、お客さんを横取りするような行為をしてはいけない決まりになっています。
連絡先は交換してはいけませんし、お客さんから言われたとしても名刺を渡してはいけません。
何度も連絡先を聞いてくることもあるかもしれませんが、やんわりと明るく、でもはっきり断りましょう。
「指名の女の子に言っちゃいますよぉ~」みたいにかわすと良いと思います。
押しに負けて名刺をお客さんに渡してしまったとします。
お客さんが、それを黙っているとは限りません。
自分はモテるんだぞ〜アピールを指名の女の子にしようとして、その渡した名刺を見せてしまう可能性があります。
そうなると、確実に揉めるので揉めごとの火種になるような行動は慎みましょう。
ルール2 ベタベタしたりしない
ヘルプが、指名の女の子を差し置いていちゃいちゃする行為をするのはダメです。
人のお客さんを横取りしようとしているような物なので、絶対にしてはいけません。
お客さんは指名の女の子に会うためにお店に来ていますが、中々テーブルについてもらえなかったりすると、身近に話せる女の子に情が移るパターンがあります。
が、それで自分に指名替えをされてしまうと、めちゃくちゃ気まずいです。
クラスメイトの友達の恋人を寝取るに近い気まずさがありますし、間違いなく泥棒猫扱いされます。
お店の空気も悪くなります。
なにより、いちゃいちゃしたからと言って、指名替えしてもらえるとは限らず、指名の女の子がいるのにも関わらず、ヘルプの範疇を超えてベタベタしてくる女の子に引いてしまうお客さんも多いです。
自分を売り込むのはフリーのお客さんの時にして、気位を高く持ちましょう。
ルール3 ドリンクをねだらない
指名の女の子でもないのに、席についてドリンクをねだるのははっきり言って図々しいの極みです。
ボーイや指名の女の子からドリンク交渉してもいいという指示が出ていないのなら、やめておきましょう。
お客さんから「ドリンク頼んでいいよ」って言ってもらった時だけ頼みましょう。
またすすめられても、1度目で頼むのは頼むのが当たり前のようにみえるので、再度確認する意味も込めて「え、良いんですか?」と聞くようにしましょう。
再度明るい声で聞き直して、「良いよ」という言質をとってからドリンクを頼むと、お客さんが嫌な思いをしません。
ヘルプが謙虚な振る舞いをしていれば、指名の女の子も謙虚に見える物です。
結果的に指名の女の子の接客を手助けすることになるので、なるべくヘルプの立場でお金をかけさせないようにしましょう。
後は、お客さんからいただいたドリンクは、席を立つ時には全部飲み干しましょう。
飲み干さずに残したままテーブルを離れるのはお金をむだにしたなあと、お客さんに思わせてしまうことにつながるので絶対に辞めましょう。
ルール4 テーブルの上は綺麗にしておく
キャバクラでは、テーブルを綺麗にしておくことはヘルプでなかったとしても基本の仕事です。
ヘルプでついている時も同じように、テーブルの上を綺麗にせずグラスの水滴やゴミ、灰皿を交換するのをサボっていたりすると仕事をしていないとみなされます。
任された仕事をきちんとこなせない人物だと判断されてしまったら、お店から印象が良くないので優先的にフリーをつけてもらえなくなりますし、指名の女の子からも好感度が下がります。
ヘルプだからこそ、意識してしっかり綺麗にしておくようにしましょう。
ルール5 ヘルプ中に席を立ってはいけない
ヘルプがテーブルからいなくなってしまうとお客さんがひとりぼっちになってしまいます。
それでは指名の女の子が帰ってくるまでのつなぎの役割をこなせていると言えないので、ヘルプをしている時に席を立ってはいけません。
「どうしてもトイレに行きたい…」って時には、お客さんに正直に打ち明けてからボーイに伝えましょう。
なるべく、ヘルプにつくまえにトイレや化粧直しなどはすませておくといいかもしれません。
ルール6 指名キャバ嬢の悪口を言ってはいけない
悪口を言っている顔は可愛くありません。
お客さんも、悪口を言う女の子が好きだという人はほとんどいませんし、悪口を話すという事は自分の悪口も話されるのではないか?と考えてしまうのは無理もありません。
そもそも決して安くないお金を払って、お店にお酒を飲みにきてるんです。
それなのに、ヘルプの女の子から悪口をきかされても何にも楽しくないんですよね。
ましてや、それが自分が好きだと感じた指名の女の子の悪口だった場合、相当嫌な気分になると思います。
話す事がないからといって、他のお客さんの暴露話や愚痴を話してしまうキャバ嬢もなかにはいますが、それもお客さんからすると全く笑えないです。
なるべく明るい話をした方が楽しんでもらえると思います。
ルール7 指名のキャストの話はなるべくしない
キャバ嬢はときに演技が必要な仕事です。
たとえば、お店に来ないでなるべく外でデートしたいと思っているお客さんに、「仕事だから相手してるのよ、プライペートでデートする訳ないでしょ」って言ったとして、そのお客さんはお店に来るかというと来ないんです。
男性の下心を読んだ上で、「昼間は仕事をしていて…」とか、「土曜日は習い事があって…」みたいに、本当は私も貴方とデートがしたいんだけど残念ね、というニュアンスでかわす必要があります。
また、性格も人によって使い分けていたりします。
甘えられたいお客さんには甘えっ子だったり、友達営業色が強ければサバサバして接している可能性もあります。
お客さんが、カマをかけて「最近◯◯ちゃんは彼氏とうまくやってるの?」みたいに根掘り葉掘り聞いてくることもありますが、恋人がいるなんて聞かされていない可能性が強く、本当の事を聞き出そうとヘルプに探りをいれてきたりします。
聞かれたとしても「私は良く知らなくて…」と、はぐらかしてごまかしましょう。
いかがでしたか?
ヘルプがルールを守らず、自分の思うがままに動けばそれだけお店の空気が悪くなってしまいます。
お店の空気が良くなければ、女の子同士ピリピリしてしまうので、お客さんもお店に来なくなってしまうのでルールをきちんと守ってヘルプを行うようにしましょう。
指名の女の子から喜んでもらえるような接客ができれば、自分が指名を抱えてヘルプの女の子に頼む立場になった時にそれまでの行いがちゃんとかえってきます。
参考にしてみてくださいね。